デザイン学習を伝授!主体的に勉強する【独学のススメ】

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デザインを学びたいんだけど、どう学んだらいいんだろう?

今回は、デザインの学習・勉強方法を具体的にお伝えします。

心得!デザインの勉強は「独学」を基本にすると良い

ネット検索で「デザイン 勉強」「デザイン 学習」と調べてみると、多くの記事で「オンライン学習」を紹介する記事があります。

なのでデザインの勉強には「まずはオンラインスクールに通うのが良い」と思っている人は結構いるのではないかと思います。

しかしながら僕のこれまでの経験としていえることがひとつあります。

それはデザインは誰かに教えてもらうわけではなく、主体的に学び続ける姿勢が基本になるということ。だからデザインは独学で学んでいくべき、だと思っています。

決してオンラインスクールが良くない、わけではないです。例えば、独学で学ぶ時間が限られている人にとって、オンラインスクールは効率的に学べる手段かもしれません。また、特定の分野を短期間で集中的に学びたい人にとっても、オンラインスクールは適していると思います。

でも今活躍している人は誰かに教えてもらう、というよりは、とにかく自分でデザインを学びながら、デザイン感覚を自分のものにしてます。

また長いデザイナー人生、生き残っていくためには、独学する力を身につけておくことはとても大切です。デザインの世界は常に変化し続けているし、学校で学んだことだけでは通用しなくなるから。そんな変化の時代でも、自分で必要な知識を探し、吸収する力があれば、どんな環境の変化にも適応できるはずです。

独学で最初に学ぶことは?まずこの2つの必須スキルを勉強せよ!

デザインの独学を始めるなら、まずは基礎力を身につけることが大切です。
ここでは、デザイン初学者に学習ステップをご紹介します。

初学の段階では、完璧を目指すよりも、まずは手を動かすことが重要です。 失敗を恐れず、いろいろなことにチャレンジしてみましょう。 試行錯誤の中で得た気づきこそが、デザイナーとしての成長の糧になるはずです。

デザインの学びに終わりはありません。 常に好奇心を持ち、謙虚な姿勢で学び続けることが、デザイナーとしての生命線だと言えます。 初学の時期に身につけた基礎力を土台に、さらなる高みを目指して精進を重ねていきましょう。

デザイン基礎

デザインは単なる感覚や主観だけで作るものではなく、裏付けとなる理論に基づいて考えていく必要があります。

近接、整列、強弱、反復と呼ばれる4大原則を基本として、色の三属性(色相、明度、彩度)である色彩理論、タイポグラフィの知識、余白の取り方(例:8の倍数=8px、16px、24px、32px、48px)、カーニング、配色の基本原則(トーン、コントラスト)や配色比率などなど。

すからデザインの最低限の理論を掴み、デザイナーとしての基礎体力を養うことで、より実践での迷いが減って説得力のある作り出せます。

※注意!

ただし、理論を学ぶ目的は、ルールにがんじがらめになることではありません。あくまでも理論は、デザインを考える上での指針であり、土台となる考え方です。プロジェクトの目的や対象者に合わせて、柔軟に応用していくことが大切ですね。

デザインツールの使い方をマスターする

デザインの理論と並んで、デザインツールの知識と使い方を習得することは、デザイナーにとって必須のスキルと言えます。

なぜならデザインツールを自在に操れるようになることで「具現化する自由度」が格段にあがるからです。こうしたい!これを真似たい!と頭の中で思い描くデザインがあっても、ツールを使いこなせないと現実のデザインに落とし込めません。要は「表現の幅が広がる」ということです。

例えば、グラデーション、陰影、テクスチャなど、手作業では再現が難しい表現も可能になります。あるいはPhotoshopなら画像加工技術ですね。

ちなみにWebデザイン、グラフィック、アプリデザインなど現代のデザインはAdobe IllustratorやPhotoshop、XDなどのグラフィックソフトウェアが広く使われているので、そのツールを習熟するようにすればOKです。

デザイン収集力=日頃から学ぶ意識づくり

デザインの収集は、デザイナーとしての成長に欠かせないスキルのひとつ。なぜならデザインの収集を通じて、自分の感性を磨き、表現の幅を広げることができるからです。収集したデザインは、自分の制作物に活かすことで初めて意味を持ちます。他者のデザインをそのままコピーするのではなく、そこから学んだエッセンスを自分なりに消化し、オリジナルの表現につなげていくことが重要でしょう。

日常生活の中で、優れたデザインに目を向ける習慣を身につけましょう。街中の看板、製品パッケージ、Webサイトなど、身の回りにあるデザインに意識的に触れることで、デザインへの感度が磨かれていきます。

【勉強インプットとアウトプットを3:7の比率

デザインの理論やツールの使い方を学ぶインプットの時間を3、実際にデザインを制作するアウトプットの時間を7とするわけですね。

例えば、1日1時間デザイン学習の時間を確保するなら、約20分を理論やチュートリアルの学習に、残りの40分を実際のデザイン制作に充てる。 この比率を意識することで、知識を効率的に定着させることができそうです。

【独学-初学編】デザインの勉強方法

デザイン基礎は書籍やオンライン記事で!

デザインの基礎理論など先ほどお伝えしたデザイン。関連書籍を読み込んだり、信頼できるWebサイトの記事を参照したりして、デザインの土台となる理論を学ぶことが大切です。

ツールはチュートリアルや動画講座で!

Adobe IllustratorやPhotoshopなどのデザインツールの勉強は書籍や記事でやるのもありですが、おすすめはオンラインのチュートリアルや動画講座で学ぶこと。なかには基本操作からはじめて、応用テクニックまで、段階的に学習できるように、教材のようになっている動画講座もあるので、そういうのを探して勉強してみてください。

優れたデザイン事例を分析する

優れたデザイン作品を観察し、その構成要素や表現技法を分析することで、多くのことを学べます。なぜそのデザインが優れているのか、どのような工夫が施されているのかを考察し、自分のデザインに活かしていきましょう。

【独学-実践編】デザインの勉強方法

初学においてはデザインの理論やツールの知識を増やすことが目的でしたが、次は「知識を定着させる」必要があります。そのためにはアウトプットの機会=実績を多く設けることが効果的。

シンプルなデザインをトレースしてみる

優れたデザインを見つけて、トレースを通じて手を動かすことで、その構成や表現技法を体感的に理解することができます。トレースの過程で、デザインの細部に意識を向けることが、観察力と分析力を養う良い練習にもなります。

ちなみに最初のうちは、シンプルなデザインをトレースすることから始めるのがおすすめです。装飾的な要素を削ぎ落とし、デザインの本質的な部分に焦点を当てる練習ができます。つまり限られた要素(=本質的な要素)でいかにデザインを整えるか、を考えられます。少ない要素でも効果的なデザインを作れるようになれば、応用の幅が広がります。

SNSでのビジュアルコンテンツ制作

Instagram等のSNSで、オリジナルのビジュアルコンテンツを定期的に投稿してみるのも良い練習になります。
写真加工、イラスト、テキストデザインなど、様々な表現にチャレンジできます。100日チャレンジなど、毎日デザインを制作する習慣をつけるのも効果的です。

リデザイン

リデザインという方法もあります。既存のデザインを見つけ、それをより良くするにはどうすればいいかを考え、実際にデザインを作り直すデザインのこと。レイアウト、配色、タイポグラフィなど、デザインの個別の要素に焦点を当てて練習します。
例えば、同じ内容で異なるレイアウトパターンを試してみたり、色の組み合わせを変えてみたりするのも良い練習になります。

簡単な案件に挑戦する

案件獲得プラットフォームなどで、簡単な案件に挑戦してみるのも良い経験になります。架空の課題ではなく、実際のクライアントが求めている要望を踏まえてデザインをつくること、現実の制約の中でデザインをしようとします。あとクライアントからの直接的なフィードバック(自分のデザインが実際にどのように評価されるのか)をもらえるのも貴重な機会になるはずです。

ここで注意が必要なのは、自分のスキルレベルに合った案件を選ぶこと。高額案件を狙いすぎて自分の実力以上のデザイン案件を選ぶと、。なので最初は安くてもいいので簡単な案件から始め、徐々にステップアップしていくのがいいと思います。

フィードバックを受ける

自分のデザインに対して、他者からのフィードバックを積極的に受けることが成長につながります。メンターやデザインコミュニティで意見を求め、客観的な評価を通じて改善点を見出していきましょう。

【大事!】デザインにはメンターがいたほうがいい!

デザインメンターとは、デザインのアドバイスやフィードバックをしてくれる専門家。デザインの学習において、一人で学ぶことも大切ですが、メンターの存在は非常に大きいです。

なぜならデザインは主観的な要素が強い分野であり、自分の作品に対して客観的な評価を下すことが難しいことがあり、そんな時、メンターによる的確なフィードバックは、デザインの改善点を明確にし、ブラッシュアップのための方向性を示してくれるからです。

また、デザインの学習過程では、必ず迷いや悩みが生じるものです。そんな時に相談できるメンターの存在は、とても心強いとなります。メンターとの対話を通じて、問題の本質を見極め、解決への糸口を見つけることができるはずです。

メンターは、デザインの技術的な側面だけでなく、デザイナーとしてのマインドセットや仕事への姿勢についてもアドバイスをくれます。プロのデザイナーとしての心構えや、クライアントとの向き合い方など、メンターの経験に基づく知見は貴重な財産になるでしょう。

モチベーション管理もとっても重要!

自分のペースで着実に学びを積み重ね、自身の作品やスキルの成長を実感することが、独学を続けるモチベーションにつながるはずです。

継続的に学習を!ワクワクしながら学ぼう!

デザインは常に進化し続ける分野です。新しいトレンドやテクノロジーを取り入れながら、学び続ける姿勢を持つことが重要です。イベントやセミナーに参加したり、最新情報をキャッチしたりしながら、知識をアップデートしていきましょう。

デザインの学びを、義務や苦行ととらえるのではなく、好奇心を満たす探求の旅と捉えてみてはどうでしょう。自分の好きなことを極めるのは、本来とてもワクワクする経験のはずです。

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Hee

地方でWebディレクター。コンセプトメイキングや情報設計を含めて上流工程から制作業務に携わっています。コーポレートサイト、ECサイト、自治体サイト、ブランドサイト、グラフィックなど他ジャンルを経験。多いときには20案件をもつことも。デザインメンターでは複数のデザイナーに対するデザインディレクションの経験、ブランディング提案の経験から学んだことを発信しています。