ブランドスローガンとは?事例も紹介します!
ブランドスローガンを浸透させるにはどうしたらいいの?
こういった内容にも応える記事になっています。
目次
ブランドスローガンとは?
ブランドスローガンとは 『ブランドアイデンティティ』を一言で表現したキャッチフレーズのことです。
つまりブランドが社会・世の中に示したい姿勢・世界観(らしさ)を、自社ブランドが最も伝えたい言葉として明文化したものです。
ブランディングが理想とするべきは「〇〇を行っているブランドだ」という“想起”を強くする点。だからブランドスローガンは分かりやすく言葉にすることで、顧客に印象づけることを目指します。
ブランドスローガンを掲げる目的は?
ブランドアイデンティティの共有化!
ブランドスローガンの一番の目的は、ブランドアイデンティティを社内外へ分かりやすく伝えられる点。
ブランドアイデンティティはとはブランド・アイデンティティとは、企業側が顧客に対して自社のブランドをどう思ってほしいかを明確にしたものです。
ブランドスローガンはそうしたお客様・消費者・従業員・求職者など自社のブランドイメージを形づくるとても重要なのです。
何十年も愛されているブランドスローガンは「記憶に残る」
ブランドスローガンの開発方法について前述した通りです。
その中でも「記憶に残る」という部分を深堀しておきます。
長年ずっと愛されるスローガンは独自の異彩を放っていて、なんでか知らないけれど「記憶に残る」という特徴があります。
それを実現するためにどうしているかを記載します。
シンプルイズベスト!簡潔さ
ブランドスローガンはシンプルであればあるほどいいです。覚えやすいフレーズでほど良いです。なぜなら企業のブランドスローガンを見た顧客がすぐに理解できるものである必要があるから。
具体的には1文または数語でブランドのアイデンティティを表現するようにします。
どのブランドも表現していない
ブランド独自のアイデンティティを表現するべきです。
ここでいう独自性とは、その業界のブランドしか有さない『価値観』、『独自の考え方・姿勢』です。
例えば、自然食品を提供するブランドであれば、健康や環境に対する意識や、地元の農家や生産者との協力関係、社会的責任などをブランドの姿勢と表現します。また、フィットネスクラブであれば、運動やダイエットの先にある理想的なライフスタイルをイメージさせるといいです。
またブランドが成立した背景にある根源的なもの=企業の根っこにあるものでもいいです。そこを源泉として考えはそのまま他のブランドとの違いになったり、顧客が自社ブランドを選ぶ理由になったりもします。
感情を呼び起こす
スローガンは、消費者の感情を呼び起こすことが重要です。それが、そのブランドに対するロイヤルティを高めることに繋がります。
時代にあった表現でありながら普遍性も
ブランドスローガンは時代にあった表現でありながら、時代を超える普遍性も重要です。
そのためただ時代のトレンドを反映することで、ブランドが現代的であることをアピールできます。
ブランドスローガンをどうやって浸透させる?
ブランドスローガンは、社外だけではなく、社内にも浸透させるべきです。
なぜなら浸透させることで「全社が同じ共通の目的意識をもって企業活動」に取り組めるようになるからです。
具体的な方法としては下記が挙げられます。
- 社内報での周知
- 社内行事
- ロゴマークの使用を徹底
- 社内SNS
- クレドカードやサンクスカードの導入
ブランドスローガン浸透事例【パナソニックHDの場合】
パナソニックホールディングス(HD)はZ世代に向けてブランドスローガンを認知してもらうために、自作の歌りました。
歌はZ世代が共感できる歌詞付きでです。
そしてその歌を有志の社員が歌って、CMや動画投稿サイトで配信しました。
ブランドステートメントとの違いは?
ブランディングについて詳しい方は「ブランドスローガン」と「ブランドステートメント」何が違うの?という疑問があるかもしれません。
デザインメンターでは、
- ブランドスローガンは短いキャッチフレーズ。
- ブランドステートメントは、ブランドスローガンをより詳細に包括的に表現したもの
というふうに分けています。
下記により具体的な話をしておきましょう。
ブランドスローガンの場合は短いキャッチフレーズであるため、「覚えやすく」、「インパクト」が求められます。
例えばナイキの「Just Do It」やアップル「Think Different」 は、初めて聞いたとしても記憶に残りやすいですよね。
一方ブランドステートメントは、ブランドのアイデンティティやビジョン、使命、価値観、競合優位性などを詳細に説明します。
だから企業や製品・サービスの本質的な特徴や存在理由を伝えるものです。つまり、ブランドの根幹に関する内容が記載されています。例えば、「世界中の人々を健康的で幸せな生活に導く」というような具体的で明確な文言が含まれます。
つまりブランドスローガンがキャッチーで印象的なものであるのに対し、ブランドステートメントは企業・製品・サービスの本質を付くように、より情報量が多く、示唆に富んでいることが特徴です。
なおブランド・スローガン・ブランド・ステートメントは、どちらも企業のブランド・アイデンティティを構成する重要な文脈で使われるケースがあるので、
ブランドスローガンの事例【お気に入り事例】
ここではブランドスローガンの具体的な事例を紹介します。
MILK TOUCH JAPAN / ミルクタッチ
韓国のコスメブランドミルクタッチ。
ブランドスローガンは「START FROM YOU」。
『新しい自分と出会い、ときめきを見つけた皆さんから始まる』という意味を込めたブランドスローガンです。
ブランドスローガンは「START FROM YOU」
意味としては『新しい自分と出会い、ときめきを見つけた皆さんから始まる』。
韓国の女性グループtwiceのメンバージヒョを起用して、CMなどで表現しています。
太平洋工業
思いをこめて、あしたをつくる
~Passion in Creating Tomorrow~
僕の出身である岐阜県の大垣市に本社を置く自動車部品や家電製品、電子機器製品を製造・販売する太平洋工業。
ブランドスローガンには「安全・環境・快適性能向上に寄与する新事業・新技術・新製品開発を通じて、社会から信頼され、期待される企業として持続的な成長を続けていきたい」そんな想いがあります。
大手企業たる堂々としたブランドスローガンです。
ドコモ
「いつか、あたりまえになることを。」
2021年7月19日、ドコモの新しいブランドスローガンになりました。
僕はこのブランドスローガンがとても気に入っています。
すべて、ひらいていることで柔らかさがありながら、表現としては未来視点と同時にワクワクも感じさせます。
スローガンには「イノベーションにより新たな生活価値やライフスタイルを生み出し、社会を大きく変えていこう」という想いがあるんですが、新しい価値観をつくって、それが浸透して「あたりまえになる」という時間軸を先にしているのがいいですね。
関西大学
「関大には、人がいる」
創立130周年を迎えた2016年。関西大学がこれからの「関大」のあるべき姿を表現してつくったブランドスローガンです。
スローガン策定にあたっては「関西大学がどう変わるべきか」について、学生、教員、職員含めて学校内で意見を集めたそうです。
そこから見えてきたのは、関西大学の魅力は「人」にあるとなったそうです。
どれだけ成果があったとしても「人」がいなければ始まらないからです。
学生から教員、職員、OB・OGまで関大の一人ひとりがその個性を磨き成長することで今後も関学としての魅力が高まっていくと考えたそうです。
WAKABA
「あなたのモノを、誰かのタイセツに」
買取業者WAKABAは「店舗型の買取専門店」として4年で200店舗を超える展開を見せて急成長を遂げる企業です。
スローガンには、お客様はもちろん、お客様にお持ち込みいただいた品物に対しても”同様の気持ちを持って接する”という気持ちが込められているようです。
ドトール
「ドトール、のち、はれやか。」
リズムがよく、ドトールで過ごした後店を出た後に晴やかな空が広がっている印象が伝わってきます。