デザインフィードバックの方法を伝授!【修正指示の出し方をレクチャー】
デザインのフィードバックに悩んでいませんか?希望通りのデザインにするためには、フィードバックするデザイナーとのコミュニケーションが不可欠。しかし、こちらの意図が伝えられない・伝わらないと、フィードバックの仕方に頭を抱えてしまった経験はないでしょうか。
- デザイナーとのやり取りがスムーズにいかなかった
- なかなか希望通りのデザインが上がって来ずどうフィードバックすればいいかわからなかった
こんなお悩みがある方向けに、本記事では、デザイナーとのやり取りを円滑にし、理想のデザインを実現するためのフィードバックの方法をお伝えします。具体的な事例を交えながら、建設的なフィードバックの伝え方、避けるべきポイントなどを解説。
これらのテクニックを身につければ、デザイナーとの協働がスムーズになり、より良いデザインを得ることができるでしょう。
目次
そもそもフィードバックに方法なんてあるの?
フィードバックは伝え方次第で、より良いデザインに繋がっていきます。
実際僕は月単位で多くのデザインチェックすることがあるのですが、デザイナーがあげてきたデザインよりも僕が修正指示を出すことでより良いデザインになっていったケースが多々あります。
- 私は非デザイナーなんだけど、フィードバックなんて出せるんだろうか?
このような悩みがある人もいると思いますが、結論、デザイナーであろうが、非デザイナーであろうが、デザインの修正依頼は出せます。
それはしっかりと具体的でロジカルに基づいた「方法論」があるからです。
まずはフォードバック事例を見てみよう!
だめな例(BAD)
- クライアントに言われたので、「CTAボタンの色とサイズを修正して〜」
良い例(GOOD)
- 「視認性の向上をさせたい。今のCTAボタンの色だと背景とのメリハリが弱くて目につかない気がする。CTAボタンはユーザー全員の目に止めてもらえるようにしたいので、アクセントカラーを使って目立たせるのはどうでしょうか?あるいはボタン自体を大きくするのも一つかもしれませんね」
- 「CTAボタンの視認性をあげたいんだけど、何かいい方法ある?」「このボタンが目立ってない気がするんだけど、何か意図はあるの?」
フィードバックの手段・方法論を僕がやっていることを
上の事例を踏まえて、フィードバックをロジカルに行うために、以下で僕が修正指示を出している時に意識している手段についてお伝えしますね。
かならずフィードバックの「目的」を伝えている
デザイナーが手を動かして指示に答えてくれるためには、修正の目的をちゃんと示さなえれば動いてくれません。
目的とはつまりは「なぜ、この修正をするべきなのか?」という部分です。
例えばあなたが「CTAボタンの色とサイズを修正してください」と修正時を伝えたとする。でもその指示に対してデザイナーは「なんで?」と疑問が浮かびます。
この疑問に対して、「クライアントがいったから」というディレクターが非常に多いのですがデザイナーからそれは理由になってません。デザイン素人のクライアントの意見を鵜呑みにするなんて・・・的な心理になっちゃうわけです。
ここで大切なのは「CTAボタンの色とサイズを修正する」デザイン的な理由です。つまり「修正の目的=デザイン修正で何を達成したいのか、何を改善したいのか」です。
例えば「CTAボタンの配置とサイズを修正したい」という修正は、その先には「CTAはユーザーに具体的なアクションを促す重要な要素で、サイト内では”ゴール”に当たる導線なので最も目立たせたい」=「視認性の向上」にあります。
そのほか「この写真をもっとおしゃれにしてください」ではなく、「なぜ消すのか、足すのか、どのようになったからOKなのか」をデザイナーに伝えることで以降の制作もスムーズに進むと思います。
できる限り「具体性」をもって伝えている【目的と具体はセットだよ】
目的を伝えるのは大前提。さらにいうならば、修正を出す側の僕たちから「どう修正してほしいか?」という部分を言語化してあげると良いです。
先程の例ならば、「視認性の向上をさせたいです。今のCTAボタンの色だと背景とのメリハリが弱くて目につきません。CTAボタンはユーザー全員の目に止めてもらえるようにしたいのでアクセントカラーを使うとどうでしょうか?あるいはボタン自体を大きくするのも一つかもしれません」
ここで覚えておいてほしいのは、修正は、「目的✖️具体性」をセットで伝えるということです。
- 視認性の向上をさせたいです。(目的)
- 今のCTAボタンの色だと背景とのメリハリが・・・(具体性)
つまり修正の目的をちゃんと伝えた上で、それを解決するための具体的な”指示”を出してあげるのです。
当然、ノンデザイナーの場合は正鵠を得た指示は難しいかもしれませんが、そこは問いません。
そもそも「修正」があるということは、何かしらに違和感や違うと思ったことがあるということ。
だからその感覚をちゃんと思考して、言語化することはできるはずです。
ちなみに、僕がよくやる方法としては具体性を出すために「参考デザイン」を出してあげることです。ビジュアル的に見せてあげた方が、デザイナーからしても想像がつきやすくなるからです。
情報に優先順位を付ける【訴求ポイントを明確に】
「具体性」と言ってもデザインに詳しくないから、具体的に情報を出すことなんてできない。
こういう人もいるかもしれません。
なので一つ「具体的な指示を出せる方法」を伝授します。
それは情報の優先度を意識してあげるということです。
そもそも人間は、情報に対して選別というのを意識的に働かせています。
つまり、一瞬にして全ての情報を見てもらうことは不可能なのです。
だからこそ、見せたい情報があれば、それを強調してあげて、そこが目立つようにしてあげることがベースです。
情報の優先度をつける、メリハリをつける、ということですね。
例えばバナーの場合、250×250や300×300と、スペースが限られています。
だからどこを一番訴求したいのか?という優先度をつけてあげるのです。
- 商品の画像を目立たせる
- 価格や期間を目立たせる
- キャッチコピーを目立たせる
バナーは、「縦割り」、「横割り」、「グリッド」などさまざまなレイアウトがありますが、上の要素でどれを強くみせるのか?を伝えると、デザイナーも修正がしやすくなります。
デザイナーと一緒に考えていく姿勢
僕が経験でよく見ているのが、「指示だけ投げっぱなし人間」です。
つまり「この修正とこの修正お願いします、期間は〇〇までに出したいのでお願いします」というように丸投げしちゃう感じです。
でもそもそデザイナーは、一度提案したデザインは、試行錯誤した中で生まれたデザインであるわけなので、自分の中では「完璧」と思って出しているはず。
でもそれに対して、「修正」を出すということは、それに対して方向性を変えないといけないということです。
だからこそ、正直難しいんです。
だから、ただ指示を丸投げするのではなく、ちゃんとデザイナーと話して、「こんな感じにするとどうですか?」みたいな感じでちゃんとコミュニケーションを取りながら修正を進めていくのです。
違和感を突き止めよう←フィードバックのチェックポイント
デザインの初稿が上がってきた時に「なんとなく気持ち悪い」と感じるのは、必ずどこかに原因があります。
そういう場合は、一度「デザインを要素に分解する」ことをおすすめします。
デザイン全体を見ると途方もないかもしれないけど、一つ一つのデザインは要素分解してあげると「どこに違和感があるか?」が特定できたりします。
違和感を感じる要素がわかれば、修正指示もロジカルに具体的に出すことができます。
写真やグラフィック
写真やグラフィックは視覚的にもっとも印象が強く、高い情報伝達力を持っています。
ちなみにクライアントから寄せられる修正で写真は圧倒的に多いです。
この写真が気に入らない・・・みたいな感じで。やはり一番目につきやすいということからです。
文字(タイポグラフィ)
文字も一つのデザインです。
- フォント
- フォントサイズ
- 行間や字間
- こういった細部にわたって確認していくと、「文字が小さすぎてなんかバランスが悪いんだな」みたいな違和感を特定できます。なのでまず最初に、「フォントサイズは的確か」という部分を特に見るようにしましょう。
配色
配色はデザインの雰囲気を表現するためにめちゃくちゃ重要な要素。
- 配色が会社あるいはブランドのアイデンティティを反映しているか、またターゲットとしているユーザーに与えたい印象として適切か。こう言った部分を見る必要があります。
【CHECK POINT】色の強弱は?メリハリは?
- 配色で注意したいのは色のメリハリです。
- 異なる要素やセクションの間で色のバランスやコントラストが適切かどうかをチェックすると良いです。
- またテキストやボタンなどの要素の視認性やアクセシビリティに影響を与えていないかも確認します。
装飾・線(デザインエレメント)
装飾や線はビジュアルに、アクセントを与える要素です。
装飾を施してあげるだけで、デザインの味気なさみたいなのは解消されるケースがあります。
また線はpt(ポイント)をあげるだけでも存在感が出てきます。
スペース
スペースはデザインのバランスや視覚的なゆとりを提供する重要な要素です。要素間のスペーシングやマージン、パディングなど、均衡感があるスペースになっているかは意識的に見てあげると良いです。
レイアウト
レイアウトはデザインの配置や構成を指し、情報の整理や視覚的なバランスを確保する役割を果たします。修正指示では、コンテンツの配置やスペーシング、グリッドの調整など、レイアウトの修正点を具体的に指示することが重要です。
- あとは要素の整列や等間隔などが視覚的に整っており、統一感があるかをチェックすることもあります。